アスベストとは?危険性・健康被害・用途・除去方法を徹底解説

614 外壁塗装

「アスベスト」という言葉を聞いたことはあっても、

  • 具体的にどんなものか
  • なぜ危険なのかよくわからない…

という方もいるのではないでしょうか。

アスベストは過去に建築材料などに広く使用されていました。

しかし、健康被害が明らかになりました。

現在では使用が禁止されています。

今回の記事では、

  • アスベストとは何か
  • その危険性や健康への影響
  • 過去の用途
  • 現在の対策

などをわかりやすく解説します。

図解も交えて解説するので、アスベストについて全く知らない方でも理解できるようになっています。

アスベストとは

アスベスト(石綿)は、天然に産出する繊維状の鉱物です。

  • 「せきめん」
  • 「いしわた」

とも呼ばれています。

非常に細い繊維です。

  • 熱や摩擦
  • 酸やアルカリ

に強いです。

丈夫で変化しにくいという特性を持っていました。

そのため、過去には建築材料や工業製品に広く利用されていました。

しかし、その繊維を吸い込むことで健康被害を引き起こすことが明らかになりました。

現在ではほとんどの用途で製造、使用等が禁止されています。

アスベストの種類

アスベストは、大きく分けて蛇紋石系と角閃石系の2種類に分類されます。

蛇紋石系(クリソタイル)

白石綿とも呼ばれます。

アスベストの中で最も広く使用されていました。

繊維が柔らかく、加工しやすいのが特徴です。

角閃石系

青石綿、茶石綿などと呼ばれます。

  • クロシドライト
  • アモサイト
  • アクチノライト
  • トレモライト
  • アンソフィライト

などが該当します。

蛇紋石系に比べて繊維が硬く、より危険性が高いとされています。

それぞれの別の言い方、特徴、主な用途を表にまとめました。

種類別名特徴主な用途
クリソタイル白石綿繊維が柔らかく加工しやすい建材(屋根材、壁材、断熱材など)
クロシドライト青石綿繊維が硬く、危険性が高いボイラーの断熱材、船舶の隔壁など
アモサイト茶石綿繊維が硬く、危険性が高い断熱材、保温材など
その他産出量が少なく、使用頻度は低い特殊な用途に使用されていた可能性はある

アスベストの過去の用途

アスベストは、その優れた特性から、様々な用途に使用されてきました。

特に建築材料としての用途が多く、以下のようなものがあります。

吹付け材

  • 鉄骨構造の耐火被覆
  • 建物の断熱・吸音

のために使用されました。

断熱材・保温材

  • ボイラーや配管の保温
  • 建物の断熱

などに使用されました。

屋根材・壁材

  • スレート屋根
  • 外壁材

などに使用されました。

その他

  • ビニール床タイル
  • ブレーキパッド
  • ガスケット

などにも使用されていました。

アスベストの危険性・健康被害

アスベストの繊維は非常に細いため、空気中に飛散しやすいです。

人が吸い込んでしまう可能性があります。

吸い込まれたアスベストの繊維は、肺に長期間滞留します。

様々な健康被害を引き起こす原因となります。

代表的な健康被害として、以下の病気が挙げられます。

肺がん

肺の細胞ががん化する病気。

喫煙との相乗効果でリスクが高まるとされています。

中皮腫

肺や腹部の臓器を覆う中皮という組織に発生する悪性腫瘍。

アスベスト曝露との因果関係が強く、発症まで長い潜伏期間(20~50年)があることが特徴です。

石綿肺

肺の組織が線維化する病気。

進行すると呼吸困難などを引き起こします。

アスベストの現在の状況と対策

日本では、2006年にアスベストの製造、輸入、使用が原則禁止されました。

しかし、過去に建てられた建物にはアスベストが使用されている可能性があります。

解体や改修工事を行う際には注意が必要です。

アスベスト調査

建築物の解体・改修工事を行う前に、アスベストの使用状況を調査することが義務付けられています。

アスベスト除去

アスベストが使用されている場合は、適切な方法で除去する必要があります。

除去作業は専門の業者に依頼しましょう。

アスベストの見分け方(一般の方向けの簡単な情報)

一般の方がアスベストを自分で判断するのは非常に困難です。

専門的な知識や分析機器が必要となります。

そのため、アスベストが疑われる場合は、専門業者に調査を依頼することをおすすめします。

ただし、過去に吹付けアスベストが使用されていた建物では、天井や壁に綿のようなものが吹き付けられている場合があります。

このような場合は、アスベストの可能性が高いと考えられます。

アスベストに関する正しい知識を持ちましょう。

適切な対策を行うことで、健康被害を防ぐことが重要です。

ご不安な場合は、専門機関や専門業者に相談することをおすすめします。