「家の外壁がモルタルなんだけど、最近ひび割れが気になる…」
「モルタルってどんな外壁材なんだろう?」
モルタル外壁は、昔から日本の住宅で広く使われてきた外壁材の一つです。
しかし、近年ではサイディングなどに押され、あまり見かけなくなりました。
独特の風合いやデザイン性の高さから、根強い人気があります。
今回の記事では、
- モルタル外壁とは何か
- その特徴
- メリット・デメリット
- ひび割れ対策、
- 修繕、改修方法
などをわかりやすく解説します。
モルタル外壁について理解を深めておきましょう。
修繕や改修を検討する際の参考にしてください。
モルタルとは
モルタルとは、セメント、砂、水を混ぜ合わせた建築材料です。
コンクリートとよく混同されます。
しかし、コンクリートはモルタルに砂利(骨材)を加えたものです。
モルタルは、
レンガやタイルを接着する
壁や床の下地材として使用する
外壁の仕上げ材として使用する
といった用途があります。
外壁材としてのモルタルは、その独特の質感とデザイン性で、昔から多くの住宅で採用されてきました。
モルタル外壁の特徴
モルタル外壁には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
デザインの自由度が高い
職人の手作業で仕上げます。
様々なテクスチャや模様を表現できます。
- 掻き落とし
- 吹き付け
- リシン
など、多彩な仕上げ方法があります。
防火性に優れている
セメントを主成分としています。
燃えにくく、火災時の延焼を防ぐ効果があります。
継ぎ目がないため、美しい仕上がりになる
一面にシームレスな仕上がりになります。
美しい外観を実現できます。
職人の技術によって独特の風合いが出せる
職人の技術とセンスによって、個性的な外観を作り出すことができます。
デメリット
ひび割れやすい
乾燥収縮や地震などの影響でひび割れが発生しやすいです。
【プロが解説】モルタル外壁のひび割れ原因と補修方法|放置のリスクも解説
防水性が低い
モルタル自体は水を吸収しやすい素材です。
防水性の高い塗料で塗装するなどのメンテナンスが必要です。
修繕、改修に手間がかかる
ひび割れなど、 修繕には専門的な技術が必要となる場合があります。
近年では施工できる職人が減少傾向にある
職人の高齢化などにより、モルタル外壁を施工できる職人が減ってきています。
モルタル外壁の種類と仕上げ方法
モルタル外壁には、様々な仕上げ方法があります。
それぞれ異なる表情を見せます。
代表的な仕上げ方法をいくつかご紹介します。
掻き落とし仕上げ
モルタルを塗り付けた後、表面を専用の道具で掻き落とすことで、独特の凹凸を表現する仕上げ方法です。
吹き付け仕上げ
モルタルを吹き付けて仕上げる方法で、均一な仕上がりになります。
スタッコ仕上げ、リシン仕上げなどがあります。
リシン仕上げ
細かい骨材を混ぜたモルタルを吹き付ける仕上げです。
ザラザラとした質感になります。
モルタル外壁のひび割れとその対策
モルタル外壁のひび割れは、主に以下の原因で発生します。
乾燥収縮
モルタルが乾燥する際に収縮することでひび割れが発生します。
地震
地震の揺れによってひび割れが発生することがあります。
経年劣化
長年の風雨や紫外線などの影響でひび割れが発生します。
ひび割れには、
ヘアークラック(髪の毛のような細いひび割れ)
構造クラック(幅が広く、構造に影響を与える可能性のあるひび割れ)
などがあります。
ヘアークラックは比較的軽微な修繕で済みますが、構造クラックの場合は専門業者による対応が必要です。
ひび割れを防ぐためには、適切な下地処理や弾性塗料の使用などが有効です。
モルタル外壁の修繕方法
モルタル外壁の修繕方法は、劣化の程度によって異なります。
塗装
防水性や美観を維持するために、定期的な塗装が必要です。
部分補修
ひび割れなどの部分的に補修します。
重ね塗り
既存のモルタルの上から新しいモルタルを塗り重ねる方法です。
張り替え
劣化が著しい場合は、モルタルを剥がして新しい外壁材に張り替える必要があります。
費用は、
- 方法
- 範囲
- 使用する材料
などによって異なります。
複数の業者から見積もりを取りましょう。
比較検討することをおすすめします。
業者を選ぶ際には、実績や評判、保証内容などを確認することが重要です。
モルタル外壁は、デザイン性が高く、防火性に優れるなどのメリットがあります。
一方で、ひび割れやすく、定期的なメンテナンスが必要というデメリットもあります。
モルタル外壁の特性を理解しておきましょう。
適切なメンテナンスを行うことで、長く美しい状態を保つことができます。
ひび割れなどの修繕が必要な箇所を発見した場合は、早めに専門業者に相談することをおすすめします。