カラーベストとスレートは、どちらも屋根材としてよく使われます。
しかし、素材や特徴が異なります。
どちらを選ぶべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、
- カラーベストとスレートの違い
- それぞれのメリット・デメリット
- 選び方のポイント
などを解説します。
カラーベストとは?
カラーベストとは、ケイミュー株式会社が販売しているスレート屋根の商品名です。
スレート屋根は、セメントに繊維素材を混ぜて薄い板状に加工した屋根材の総称です。
カラーベストの特徴
- 軽量で施工性が高い
- デザインやカラーバリエーションが豊富
- 比較的安価
カラーベストのメリット
デザイン性とカラーバリエーションの豊富さ:
- 波型デザイン
- 石材調
- レンガ調
など、さまざまなデザインとカラーバリエーションがあります。
- 洋風
- 和風
など、さまざまな住宅に合わせやすく、個性を出すことも可能です。
比較的安価な価格
他の屋根材と比較して、材料費、施工費ともに比較的安価です。
初期費用を抑えたい方におすすめです。
軽量で耐震性が高い
瓦屋根の約1/3程度の重量です。
建物への負担が少ないため、耐震性に優れています。
地震時の建物の揺れを抑えます。
倒壊のリスクを軽減できます。
施工性が高い
薄い板状の屋根材を釘やビスで留めるだけで施工できます。
工期が短く済みます。
カラーベストのデメリット
定期的なメンテナンスが必要
カラーベストの主成分であるセメントは、防水性が低いため、定期的な塗装によるメンテナンスが必須です。
メンテナンスを怠ると、ひび割れや雨漏りの原因になります。
凍害に弱い
寒冷地では、凍害によりひび割れや剥がれが発生する可能性があります。
凍害は、屋根材に染み込んだ水分が凍結と融解を繰り返すことで、屋根材を劣化させる現象です。
経年劣化による色あせやコケの発生
紫外線や雨風の影響で、塗膜が劣化します。
色あせやコケが発生することがあります。
美観を損ねるだけではありません。
屋根材の劣化を早める原因にもなります。
アスベスト含有の可能性
古いカラーベストには、アスベストが含まれている可能性があります。
アスベストは健康被害を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
重ね葺きによるリスク
既存のカラーベストの上に、新しい屋根材を重ねて設置するカバー工法は、防水性能を十分に発揮できず雨漏りの原因になる場合があるので注意が必要です。
スレートとは?
スレートとは、粘板岩を薄い板状に加工した天然の屋根材です。
近年では、セメントを主原料とした人工のスレートも普及しています。
スレートの特徴
- 天然スレートは耐久性が高い
- 人工スレートはデザインやカラーバリエーションが豊富
- 比較的安価
スレートのメリット
価格が比較的安価
他の屋根材に比べて、材料費や施工費が比較的安価なため、初期費用を抑えることができます。
軽量で耐震性が高い
スレート屋根は軽量なため、建物への負担が少なく、地震時の建物の揺れを軽減する効果が期待できます。
デザインやカラーバリエーションが豊富
様々なデザインやカラーバリエーションがあります。
住宅のデザインに合わせて選ぶことができます。
施工性が高い
比較的施工が容易なため、工期を短縮できます。
施工できる業者が多い
- 日本の戸建ての屋根材としてもっとも普及しているため、施工できる業者が多いです。
スレートのデメリット
- 天然スレートは高価
- 人工スレートは耐久性が低い
- 遮熱性・断熱性が低い
カラーベストとスレートの違い
項目 | カラーベスト | スレート |
---|---|---|
素材 | セメント、繊維素材 | 粘板岩、セメント |
耐久性 | 低い | 天然:高い、人工:低い |
費用 | 比較的安価 | 天然:高価、人工:比較的安価 |
デザイン | 豊富 | 豊富 |
メンテナンス | 定期的なメンテナンスが必要 | 定期的なメンテナンスが必要 |
どちらを選ぶべき?
カラーベストとスレートは、どちらもメリット・デメリットがあります。
どちらを選ぶべきかは、以下のポイントを考慮して判断しましょう。
予算
初期費用を抑えたい場合は、比較的安価なカラーベストがおすすめです。
天然スレートは高価ですが、耐久性に優れています。
デザインの好み
カラーベスト、スレートともに、デザインやカラーバリエーションが豊富です。
ご自身の家のデザインや好みに合わせて選びましょう。
メンテナンスの頻度
どちらも定期的なメンテナンスが必要ですが、天然スレートは耐用年数が長く、メンテナンス頻度が少ない傾向があります。
耐久性
天然スレートは耐久性が高いですが、人工スレートやカラーベストは比較的耐久性が低いと言えます。
選択のポイント
住んでいる地域の気候
寒冷地では、凍害に強い屋根材を選ぶ必要があります。
台風が多い地域では、耐風性の高い屋根材を選びましょう。
建物の構造
建物の構造によっては、重量のある屋根材が適さない場合があります。
専門家に相談して、建物の構造に合った屋根材を選びましょう。
将来的なメンテナンス費用
初期費用だけでなく、将来的なメンテナンス費用も考慮して選びましょう。
カラーベストとスレートは、どちらも屋根材としてよく使われます。
しかし、素材や特徴が異なります。
それぞれのメリット・デメリットを比較しておきましょう。
ご自身のニーズに合った屋根材を選びましょう。